人工知能は人間の脳を超えるのか
人工知能とは記憶・学習・推論・判断といった人間の知能のもつ機能を備えたコンピューター-システムのことです。
2025年あたりで人間の脳を超える特異点に達すると専門家は予測しています。
その時の人工知能には心が存在するのか、愛や平和などの抽象概念を理解することができるのでしょうか。
人工知能を持ったロボットが人間を襲うというSFまがいの予測もされています。
それも世界的に有名な物理学者ホーキングが警告しているのです。
2025年といえば10年後の未来です。
心情としてはにわかに信じ難いことですね。
ここで自然界に目を向けてみましょう。
「個体発生は系統的進化を繰り返す」という生物学の概念があります。
母親の母胎内で受精から出産までの過程が生物進化の過程を経るという意味です。
時間的に表現すれば40億年の生物進化が母胎内では270日ほどに凝縮されていることになります。
原子核に電子が組み込まれ原子が生まれ、さらに原子が結合して分子が生まれる化学進化から、有機物が発生して生命が誕生しました。
やがて生物進化は高度な頭脳を持った人間まで進化しました。
その脳から人工知能が生まれてきたのです。
猿から人間が進化したとすれば(進化論が正しいと仮定して)、猿が人間を襲うことはない。
人工知能が進化論的に見れば、人間を超えても不思議ではありません。
宇宙的な観点から眺めれば炭素型人間からシリコン型ロボットに進化したといったら言い過ぎでしょうか。
もともと無機物から有機物が発生したように、有機物からさらなる高度な無機物(人工知能)が誕生しても
不思議ではないように思われます。
10年後はその特異点であると科学者はいっているのです。
10年後は母体の受精の瞬間を意味しています。
時間の凝縮から考えたら、人類の発生から過去何十万年に匹敵する時間です。
ほんとうにそんなことが起こるのでしょうか。
それはわずか10年から15年先にわかることです。