学問や技芸には奥義が秘められています。
それを極めるには、心・技・体が一体になることだと達人は口を揃えていう。
秘伝や奥義を言葉で語ることは難しいことです。
長年の修行を重ねて自らその道に達するしかないのでしょう。
だれでも秘伝や奥義にある種の憧れを持っています。
秘伝や奥義を教えて欲しいと、その道の達人に聞いてみるがよい。
たいがいは、なにも教えてくれません。
そして期待に反して、ごく当たり前の答えしか返ってこないものです。
何気なく発する達人の「ひとこと」の中に秘伝や奥義が秘められているに違いありません。
その深遠な「ひとこと」が腑に落ちたとき、もやは、問いかけたひとも秘伝や奥義を手に入れている心境なのでしょう。
昔の人は自分の師を探し求めるのに半生を掛けたといわれています。
また、師も簡単には弟子にはしないものです。
それだけ両者は真剣だったのでしょう。
どの道にも奥義を極めた達人がいるものです。
匠の技を持っている達人たちは、口を揃えて同じようなことをいっています。
何事も人は人からしか学ぶことができない。
ここに人生の奥深さと妙味があるように思われます。