生きがいを求めて
人は、みんな幸せの「青い鳥」を求めながら、人生と言う旅を続けている。
旅の途中で、諦めてしまった人、疲れきって道端でしゃがみこんでしまった人、みんな幻の「青い鳥」を探し続けて旅をする。
自分自身が「青い鳥で」あることを知らずして…
人は誰しも、生きがいを感じたときに、幸せも同時に感じるものだ。
「生きがい」ってなんだろう。百人いれば百人の「生きがい」がある。
何となく使っているこの言葉、私自身を振り返ってみると、そこには、やりがい、喜び、充実感、使命感、達成感などが含まれている。
結局、生きがいとは、自分の生き様である。 自分で自分の事を理解するプロセスのようなものだ。
「生きがいとは」自分探しの旅である、という結論になった。
それは、自分が自分らしく生きることに繋がる。
言い換えれば、「自分に正直に生きる」ことだろう。
自分の人生を少し振り返ってみよう。あなたは、今まで自分に正直に、自分らしく生きてこられたであろうか。
人はこの世に生まれ、多くの人と出会い、恋をし、仕事をし、感動や悔し涙を流しながら、人生というドラマをつくり上げていく。
そしてやがて、宇宙へと旅立っていく…
私達は百年前に、宇宙のどこにいたのであろうか
また、百年後にはどこにいるのであろうか
人はみんな宇宙の旅人である…
宇宙の旅人だとすれば、この世は一瞬の夢の世界かもしれない。それは、一瞬のはかない夢ではなく、ほのぼのとした暖かい夢の世界なのだ。
すやすやと眠っている赤ちゃんの寝顔は、まるで天使のようだ。
子供の頃はみんな夢があった。子供はドラエモンや魔法使いが大好きだ。
大人になったらどうして夢がなくなってしまうのだろうか。
それは社会という檻の中で飼いならされてしまったからだ。
この檻は、鍵が掛かっていない檻だ、出ようと思えば何時だって出られる。
でも、誰も出ようとはしない。檻の中に居ることさえ忘れてしまったのだ。
この檻とは、心の檻のことである。昔と違って今は自由な時代である。
自分の好きなように生きたら良いのに、みんな檻の中に入ったままだ。
みんなが走ったら自分も走り、みんなが歩き出したら自分も歩く…
何も人と一緒でなくても良いのに、無理に競争をしなくても良いのに、みんな檻から出ることを恐れている。
だから、いつも休みもなく、人と競争しながら生きている。
心も肉体もぼろぼろになっているのに、それでもなおかつ戦っている。
人はみんな幸せになるためにこの世にやって来たというのに…
一人ひとり、顔が違うように個性も違う。
違うもの同士が戦っても、ほんとうは競争にならない。
ウサギと亀が競争してもウサギが勝つに決まっている。
ウサギに勝つためには、亀は海で競争することだ。
あなたは、あなたの個性に合わせて自分らしく生きることが一番の幸せなのだ。
良い生活と、良い人生とは違う、自分が自分らしく生きたとき、そこに始めて、生きがいや幸せが実感できる。
子供のように純真に夢を持つことが出来れば、何時だって檻から脱出することが出来る。 人はみんな魔法使いだから、いとも簡単に抜け出すことが出来るのだ。
だから、もう一度子供に返って魔法を思い出そう。
「人はみんな魔法使い」水口清一著 より引用