一般的な因果関係の考え方は、現象から現象への一連の連続性に起因しています。
言葉を変えると物理現象(原因)から物理現象(結果)へという考え方です。
ところが、心的(内界)な原因が物理的(外界)なものへの影響は因果関係と普通は解釈されません。
最近有名になった「引き寄せの法則」を考えて見ましょう。
心の中で思った(念じた)ことが現実に起こるという考え方には因果関係ではないのです。
因果関係でないものに対して、人は俄かに信じることはできませんね。
古代アリストテレスは「目的因」という因果(概念)を提唱しました。
万物は一定の目的を持ち,その目的が原因となり,目的を達成するように物事が変化すると考えたのです。
未来に目的(目標)をもつと、目的を達成するために、自分を取り巻く環境に変化が起こってくるということです。
この時の環境を「空間」と考えてみてください。
「空間」の変化は、自分の意識で意味づけされたものですね。
「空間」の変化は因果関係ではありません。
しかし、自分の意識の動きと符合したものです。
この現象はユングが唱えたシンクロニシティ、すなわち「意味のある偶然の一致」と考えられないでしょうか。
変化する「空間」を「場」と考えたら、「場」の法則によって未来を読み取ることも可能かもしれない。