歩きながら手にしているカバンは静止しているのか動いているのか。
静止しているか、動いているかは相対的です。
自分と並行に動いているカバンは自分から見て止まってるように見えます。
他人から見えればカバンは前方に動き続けていますね。
「あたりまえじゃないか」と怒らないで下さいね。
それでは、あなたが心静かに瞑想しているとすればじっと一カ所に留まっていることになりますか。
あなたは自転している地球上に居るわけだから当然動いています。
ここではニュートンの運動法則とか、アインシュタインの相対性理論など難しい話は抜きにします。
太陽は東から昇り西に沈みます。(地動説を無視)
人間の感覚の話として受け止めてください。
人は誰でも自分中心に考えるものですが、これを「心の天動説」と仮定しましょう。
別の言い方に変えると、自分中心に社会が動いているということになります。
自分の周りに社会があるという感覚です。
そこで「心の地動説」と考えてみたらどうなるのか。
社会の動きに合わせて自分が動いていることになります。
自分の周りに社会があるのでなく、社会の中に自分がいるのです。
こんな面倒な言い回しをしなくても、社会の変化に合わせて動かないとうまくいかないということです。
昨日の自分と今日の自分はさほど変わっていません。
そして明日も変わっていないでしょう。
並行に持っているカバンのように動きが見ません
ところが社会は急スピードで毎日変化しています。
「心の天動説」の人はその変化に気付きません。
気付こうが気づくまいが自分は毎日社会の動きの中で変化し続けています。
そのことに気づいていないと危険ですね。
環境に適応できないとリスクが大きくなるからです。
変化の時代は自ら変化することが安定することです。
自分から社会を眺めるのでなく、社会から自分を眺めてみることです。
視点を変えるということです。
手に持っているカバンは前進しているし、毎日何もしなくても猛スピードで、あなたは前進してるのです。