一つの出来事は複数の出来事と絡み合っている
これはごく当たり前のことですが、日頃あまり意識することはありません。
例えば誰かに映画をお誘いするために電話をかけるという場面を想像してください。
「電話をかける」というのは一つの出来事ですね。
相手のスケジュールに合わせるために自分の空いてる複数の日を事前に調べておく必要があります。
また、映画の内容や待ち合わせ場所も調べておかねばなりません。
外出するときの服装や荷物が気になる人もいるでしょう。
その他複数の準備をしておかねばならないこともあります。
そうした準備を終えてはじめて「電話をかける」という出来事に集約されていきます。
これらの一連の行動は過去の経験から習慣的に無意識にやっているものです。
さてここから本題に入ります。
電話をかけるまでの一連の行動を一つ一つのパーツに分けてみると。
自分のスケジュールを確認する。
場所の地図を検索する
衣類を収納しているタンスをチェックする
などなどです。
一つ一つの行動のパーツをシステム化したものが「電話をかける」という行動に集約されています。
「電話かける」という小さな出来事でさえ複数の行動のパーツで成り立っています。
この考え方を拡大して人生の夢に置き換えてみると、自分の夢の実現は今まで
の数々の体験を組み合わせて夢の実現を可能にするわけですね。
ここで組み合わせの上手な人と下手な人に分れます。
組み合わせの上手な人はシステム思考をしているのです。
システム思考とは、パーツの集合体がパーツ以上の効果を生み出すことです。
パーツ同士のつながりがお互いに関連し合う組み合わせです。
ちょっと分かりにくいので人のつながりで説明しましょう。
何かを成し遂げるのに3人の人に協力をしてもらったとしましょう。
そうすると3倍のパワーになります。
ところが3人がお互いにネットワークで結ばれたプロジェクトにすると
3×3=9のパワーが生まれます。
出来事と出来事を関連づけて新たなものを生み出す思考法です。
こうして説明すると難しそうに思えますが、その作業を無意識にやってくれているのが「潜在意識」です。
その心の作業のひとつに「シンクロニシティ」という、意味のある偶然が起こってきます。
人間の身体は神経のネットワークです。
一つの臓器は他の臓器と連携しながら生命を維持しています。
人間の身体は単なる臓器の集合体ではありません。
同じように人生は過去の数々の体験した出来事の集合体ではありません。
人生とはそれ以上のものです。
だからこそ、ちょっとした出来事がひとつのきっかけになり大きく人生を変えていきます。
冒頭の映画をお誘いするという小さな出来事から人生は変わっていきます。
大切なことは良いか悪いかは別にして行動することです。
チップがひとつないだけでコンピューターは動きません。
その小さな出来事がやがてチップの役割であることもあります。
人生に起こるすべての出来事に意味があるということです。